多くの人が抱える「肩こり」「首こり」。
実はその正体は“壊れた細胞”ではなく、“エネルギーを失った細胞”です。
筋肉が動くためにはATPというエネルギーが必要ですが、その生成にはビタミンB群・マグネシウム・鉄・タンパク質といった栄養素が欠かせません。これらが不足した状態で、長時間同じ姿勢を続けると、筋肉は弛緩できず“力を抜けない筋肉”になります。これが「コリ」の正体です。
さらに分子栄養学の観点では、コリン(細胞膜構成成分・神経伝達物質アセチルコリンの前駆体)が不足すると、神経の信号が滞り、筋肉の過緊張が持続してしまうこともわかっています。
つまり、コリは「機能低下した細胞」ですが、“正しい刺激と栄養”があれば回復できる状態なのです。
コリを放置すると何が起きるのか
コリが慢性化すると、筋肉内の「線維芽細胞」が活性化し、修復のためにコラーゲンを過剰に作り始めます。
これが“線維化”と呼ばれる現象。弾力のある筋肉が硬く変化し、可動域制限・痛み・血行不良などの悪循環を招きます。
線維化の背景には、慢性的な炎症と酸化ストレスが存在します。
炎症性サイトカイン(TGF-β、TNF-αなど)が増え、筋肉内の再生シグナルが鈍化していくのです。
結果として、身体は「治そうとしているのに治らない」状態に陥ります。
鍼灸の役割:壊すのではなく“再生命令”
鍼による微細な刺激は、局所の血流を変化させ、成長因子(VEGF、FGF、IGF-1など)の分泌を促します。
これにより、硬くなった筋肉に「修復命令」が再び送られ、細胞が生まれ変わるプロセスが始まります。
鍼は、破壊ではなく“再生のスイッチ”なのです。
慧仁治療院では、ただ筋肉を緩めるだけでなく、「再生」へ導くための施術を行います。鍼灸×整体×微弱電流を組み合わせ、細胞の代謝を高める独自メソッドを実践しています。
分子栄養学が支える「内側からの修復」
再生には、材料となる栄養素が不可欠です。
タンパク質(アミノ酸)は筋肉修復の主原料。
ビタミンCはコラーゲン合成を助け、鉄は酸素を運び、マグネシウムはエネルギー生成を支えます。
これらを十分に摂ることで、鍼刺激による再生シグナルが最大限に発揮されます。
さらに、抗酸化栄養素(ビタミンE、グルタチオンなど)は線維化の進行を抑える働きもあります。
「再生するコリ」へ
コリは、壊れた細胞ではなく“回復可能なサイン”。
適切な刺激と栄養を与えることで、筋肉は再び柔らかさと弾力を取り戻します。
慧仁治療院では、鍼灸・整体・分子栄養学を統合し、
「コリを一時的に取る」ではなく「再生させる」治療を行っています。
繰り返す痛みや慢性疲労は、“細胞が助けを求めている証拠”。
その声を無視せず、からだの再生プロセスを整えることこそが、真の改善への第一歩です。


