このシリーズで、お伝えしてきたこと
第1回では、「異常なしなのに不調」という感覚を出発点に、一般的な検査の基準値は、病気かどうかを見分ける幅であって、その人がいちばん元気に過ごせる状態を必ずしも示すものではない、という見方をご紹介しました。
そして、栄養を3つの段階で捉える枠組みをお示ししました。「①摂れているか ②消化・吸収できているか ③消耗していないか」。この3つは、シリーズを通しての通奏低音でした。
- 第2回・第3回(鉄):酸素を運ぶことに関わり、疲れや気分、痛みの感じやすさとも関わりうること。そして女性はとくに消耗しやすいこと。
- 第4回(たんぱく質):筋肉だけでなく、肌も髪も、気分に関わる物質も、そして消化のはたらきそのものも、材料はたんぱく質だということ。
- 第5回(ビタミンB群):食べたものをエネルギーに”変換”する場面を支え、チームで働くこと。糖質にかたよる食事やお酒で消耗しやすいこと。
- 第6回(ビタミンD):日光と食事という2つの入り口があり、日本人には不足しがちと言われること。
- 第7回(亜鉛):味覚や肌、爪という「小さな変化」に表れやすく、見落とされやすいこと。
- 第8回(ビタミンC):溜めておけず、ストレスで消耗しやすいこと。
- 第9回(腸内環境):どれだけ良い材料を選んでも、受け取る側が整っていなければ活かしきれないこと。そして、それは自律神経の話でもあること。
全体を貫く、分子栄養学「3つの考え方」
こうして振り返ると、いくつかの共通点が見えてきます。
1. 栄養は、単独ではなくつながって働いている
鉄だけ、ビタミンDだけ、と切り離して考えるのではなく、互いに助け合うチームとして捉える。どれかひとつを頑張るより、全体として整えていくほうが現実的だと考えられます。
2. 「入れる」「受け取る」「消耗を減らす」は三点セット
何を食べるかだけでなく、消化・吸収できる状態か、そして必要以上に使ってしまっていないか。この3つが揃ってはじめて、栄養は活きると考えられます。
3. 頑張り屋さんほど、消耗しやすい
気を配れる方、責任感の強い方ほど、緊張の時間が長くなりやすい。それは素晴らしい資質であると同時に、体にとっては負担にもなりうる。だからこそ、力を抜ける時間をつくることが、栄養の話と同じくらい大切になります。
明日から、何をすればいいですか?
すべてを一度に変える必要はありません。むしろ、完璧を目指すと続かない、というのが正直なところです。まずは、ひとつだけ選んでみてください。たとえば
- 毎食に、たんぱく質を一品足す。
- よく噛むことを意識する。
- 冷たいものばかりでなく、温かいものも織り交ぜる。
- 一駅歩いて、日を浴びる。
- 果物を一つ足す。
- そして、一日のどこかに、力を抜ける時間をつくる。
どれか一つで構いません。そして、続けるコツは、意志の力ではなく仕組みにすることです。目につく場所に置く。買い物のカゴにいつも入れる。夜のうちに準備しておく。人は忘れる生きものですから、「忘れてもいいように準備しておく」ほうが、ずっと現実的です。
このシリーズを通して、いちばんお伝えしたかったこと
このシリーズを通して、いちばんお伝えしたかったのは、「ご自分を責めないでください」ということかもしれません。
疲れが抜けないのは、気合いが足りないからではないかもしれない。気分が晴れないのは、心が弱いからではないかもしれない。材料や、受け取る力や、消耗という、体の事情があるのかもしれない。
そう考えることは、言い訳ではなく、次の一歩を見つけるための視点だと思っています。原因が分かれば、打つ手が見えてきます。無意識だったことに気づけば、そこから少しずつ変えていける。
すぐには変わりません。でも、少しずつは変わっていきます。
分子栄養学シリーズに関する「よくあるご質問」
Q. 全部を実践しないと意味がないですか?
A. そんなことはありません。ひとつからで十分です。続くことがいちばん大切だと考えています。
Q. 相談だけでもできますか?
A. はい。ただし、診断や検査値の判断はいたしかねます。一般的な食生活の考え方と、お体を整えるご提案が中心になります。
Q. このシリーズをまた読み返したいのですが。
A. いつでもご覧いただけます。気になる回だけ拾い読みしていただく形でも構いません。
※本記事は一般的な健康情報・食生活の情報提供を目的としたものです。特定の疾患の診断・治療を目的とせず、効果や結果を保証するものでもありません。当院は診断・治療および血液検査を行いません。検査や数値の判断、治療の要否は医療機関にご相談ください。感じ方や変化には個人差があります。
当院について
慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。
施術歴20年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。
足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

