【食いしばりとガム】マイクロプラスチック研究から考える顎の疲れ|足立区入谷の鍼灸院

仕事中、デスクの引き出しからガムを1枚取り出す。
午後の眠気を感じたとき。集中して資料を仕上げたいとき。何となく口寂しくなったとき。気づけば、何十分も噛み続けていた。

なかには、「歯を合わせてしまうのを防ぐためにガムを噛むようにしている」という方もいらっしゃいます。
しかし、実は食いしばりとガムの習慣には、見落としがちな身体への負担が隠れていることがあります。

こんにちは。東京都足立区入谷、舎人駅から徒歩7分の慧仁(けいじん)治療院、堀之内智巳です。
今回は、2025年に発表されたガムに関する興味深い最新研究から分かったことと、あごや首肩の疲れに悩む方に知っていただきたい身体の話をお伝えします。

食いしばりとガム

ガム1枚から最大3,000個?マイクロプラスチック研究の結果

2025年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームが、チューインガムから唾液中に放出されるマイクロプラスチックを調査しました。(※専門誌『Journal of Hazardous Materials Letters』掲載)

市販のガム10種類を調査した結果、ガム1グラムあたり平均約100個のマイクロプラスチックが唾液中に放出されました。なかには、1グラムあたり600個を超えるものもありました。
ガム1枚の重さは一般に約2〜6グラム。研究チームは、大きめのガム1枚から「最大約3,000個の粒子が放出される可能性」を示しています。(※測定結果を基にした概算であり、すべてのガムから3,000個出るという意味ではありません)

「天然ガムなら大丈夫」と思いますか?

研究チームは、合成原料を使用したガム5種類と、植物由来の原料を使用した天然ガム5種類を比較しました。結果は意外なものでした。

ガムの種類1グラムあたりの平均放出量
合成ガム約104個
天然ガム約96個

今回の調査では、両者に統計的に有意な差は確認されず、双方から複数種類のプラスチック粒子が検出されました。
つまり、少なくとも今回調べられた製品では、「天然由来の原料を使ったガムだからマイクロプラスチックの放出量が明らかに少ない」とはいえなかったのです。

最も多く放出されたのは「噛み始めの時間」

さらに興味深いのは、放出の多くが「噛み始めの最初の2分間」に集中していたことです。8分経過した時点では、計測された粒子の94%が放出されていました。

研究チームは、唾液の酵素で分解されるというより、噛むときの「物理的な摩擦」によって微細な粒子が剥がれると説明し、マイクロプラスチックへの曝露を減らしたい場合は「何枚も新しいガムに替えるより、1枚を長く噛む方法が考えられる」と提案しています。

※この研究の限界(知っておくべきこと)
・咀嚼の個人差を抑えるため、参加者は1人のみでの調査です。
・20マイクロメートル未満のより小さなナノプラスチック等は十分に測定されていません。
・人への健康影響はまだ解明されておらず、この研究で健康被害が証明されたわけではありません。当院でも「ガムは危険だからやめるべき」と断定するものではありません。

マイクロプラスチックだけではない「食いしばりとガム」の盲点

研究者の提案は「1枚を長く噛む」でした。
しかし、あごの疲れや首肩こりがある方にとって、長時間噛み続けることが適切とは限りません。

マイクロプラスチックへの曝露を減らす目的であれば「頻繁に交換しない(長く噛む)」が正解かもしれません。しかし、あごの筋肉への負担を減らす目的であれば「噛む時間そのものを減らす」ことが重要になります。同じガムの話でも、何を優先するかによって適切な行動は変わるのです。

頬とこめかみ、疲れていませんか?

あごを動かすときには、頬にある「咬筋(こうきん)」と、こめかみにある「側頭筋(そくとうきん)」が繰り返し働きます。

実際、米国国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR)でも、顎関節症状がある場合のセルフケアとして、食いしばりとガムを噛む習慣を減らすことを挙げています。

  • 朝起きると、あごが重い
  • こめかみが張っている
  • 食事中にあごが疲れやすい
  • 夕方になると首や肩がつらい
  • ガムを噛んだ後、頬の筋肉に疲れを感じる

これらの症状がある方は、噛む習慣を見直すきっかけになります。

「食いしばりの代わりにガム」は本当に休息になっている?

食いしばりを減らそうとして、ガムを噛むようにした。結果として奥歯を強く噛みしめる時間は減ったと感じる。
しかし、「食いしばっていない」ことと、「噛む筋肉が休んでいる」ことは同じではありません。ガムを噛んでいる間も、あごの筋肉は働き続けています。この違いは意外と見落とされがちです。

今日から確認してほしい3つのこと

① 何もしていないとき、上下の歯は触れていますか?
通常、安静にしているときは上下の歯がわずかに離れています。パソコン作業中などに、そっと確認してみてください。

② ガムを噛む時間はどのくらいですか?
1回あたり何分くらい噛んでいるか。1日に何枚噛んでいるか。まずはご自身の習慣を知ることから始めましょう。

③ 噛んだ後、あごに変化はありませんか?
頬やこめかみが疲れる、違和感がある。そのような変化があれば無理に噛み続けず、歯科・口腔外科などで相談してください。

慧仁治療院で確認すること

当院には、あごの疲れだけでなく、首肩こりや頭痛など、複数のお悩みを抱えて来院される方がいらっしゃいます。そのため、一つの症状だけに注目するのではなく、身体の状態と生活背景を合わせて確認します。

  • あご周辺の筋肉の状態:咬筋や側頭筋の緊張や左右差
  • 首・肩・頭部との関係:日常の姿勢や身体の使い方
  • 睡眠や生活習慣:日中の食いしばりとガムの習慣、睡眠中の歯ぎしりの自覚

そのうえで、鍼灸と整体を組み合わせた身体のケアをご提案します。
※歯や顎関節の問題が疑われる場合は歯科・口腔外科をご案内します。なお、鍼灸はマイクロプラスチックの排出を目的とした施術ではありません。

よくあるご質問(FAQ)

Q. ガムをやめれば、食いしばりは改善しますか?
A. あごの負担が軽くなる方はいると考えられます。ただし、複数の要因が関わるため、やめるだけで全て改善するとは限りません。

Q. あごの音が鳴る場合も相談できますか?
A. 音だけで痛みがない場合、必ずしも治療が必要とは限りません。痛みや開口障害がある場合は、まず歯科・口腔外科を受診してください。

Q. 食いしばりと首肩こりを一緒に相談できますか?
A. はい。当院ではあご周辺だけでなく、首肩を含めた身体の状態を総合的に確認し、施術内容を検討しています。

「何を噛むか」だけでなく、「どう噛んでいるか」

今回の研究から分かったのは、ガムがマイクロプラスチックへの曝露源の一つになり得るということです。
一方で、あごの疲れに悩む方にとっては、ガムの成分だけでなく、噛む時間や頻度も大切な視点になります。

大事なのは、情報を一つだけ見て判断しないこと。
「身体によいと思って続けていた習慣が、今の自分に合っているか」
そこまで一緒に確かめてみませんか。

慧仁治療院では、あごのお悩み・首肩こり・頭痛に対し、鍼灸×整体を組み合わせたオーダーメイドのケアをご提案しています。


※本記事は一般的な健康情報です。マイクロプラスチックによる健康被害や、ガムと顎関節症状の因果関係を個人について断定するものではありません。医師・歯科医師による診断を代替するものではなく、症状が続く場合は適切な医療機関にご相談ください。

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プロフィール・アクセス

慧仁治療院 代表 堀之内 智巳
はり師・きゅう師(国家資格)
認定ONP(分子栄養学プロフェッショナル)
認定美容鍼灸師 上級マスター
YNSA正規使用許可
2026年7月「抗加齢指導士」認定試験合格(認定日:2027年1月1日)
臨床歴20年・延べ10万1千人の施術経験

当院について

慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。

足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

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【参考文献】
・Lowe L, Leonard J, Mohanty S. Ingestion of microplastics during chewing gum consumption. Journal of Hazardous Materials Letters. 2025;6:100164.
・米国国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR):Temporomandibular Disorders(TMD)