施術のあとに「眠くなる」「穏やかな気持ちになる」と感じるのは、気のせいではありません。近年の研究で、安心できる環境で穏やかな時間を過ごす時に脳の中で動く「オキシトシン」というホルモンの存在が、世界中で注目されています。

日暮里舎人ライナー「舎人駅」徒歩7分の慧仁治療院から、忙しい現代女性の身体と「整える時間」の意味について、 3回に分けてお伝えします。

「施術のあと、なんだか眠くなる」というあの感覚

当院に通われている方の多くが、施術中、あるいは施術後に、こんなふうにおっしゃいます。

「途中で、すごく眠くなりました」
「終わったあと、なんだか、ぼーっとしてしまって」
「帰り道、駅まで歩く間がやけに穏やかでした」

これは、決して「疲れていたから」だけではありません。鍼の刺激と、安心できる環境の中でご本人の身体が「闘うモード」から「整えるモード」へ切り替わっていく——その変化が、近年の研究で少しずつ説明されるようになってきました。

その変化に関わるホルモンの一つが、オキシトシンと呼ばれるものです。

施術後の眠気に関わる「オキシトシン」というホルモンの正体

オキシトシンは、脳の視床下部という場所で作られるホルモンの一つです。安心できる場所で穏やかな時間を過ごしている時、信頼できる関係の中にいる時、リラックスした感覚の中にいる時などに、脳の中で増えていくことが研究で報告されています。

このホルモンが増えると、研究では次のような変化が観察されています。

  • ストレスホルモン(コルチゾール)が下がる方向に働く
  • 血圧が落ち着きやすくなる
  • 心拍がゆるやかになる
  • 睡眠の質が深まりやすい
  • 不安や緊張を感じにくくなる

つまり、オキシトシンは「闘うモード(交感神経優位)」から「整えるモード(副交感神経優位)」へ、身体を切り替えてくれるスイッチの一つとして働く可能性が示唆されています。

「安心できる時間」が、脳と身体の自律神経に与える影響

オキシトシン系を動かす条件として、研究で繰り返し指摘されているのが、「安心できる」「予期できる」「脅威ではない」体感です。

人がリラックスした状態で湯船に浸かっている時、ペットと穏やかに過ごしている時、信頼できる家族と落ち着いた時間を過ごしている時、自分自身でゆっくり呼吸を整えている時、こうした時間に共通するのは、「身体が安全だと感じている」という条件です。

逆に、急かされている時、強い刺激を受けている時、緊張で固まっている時、脳と身体は「警戒モード」のままです。この状態では、いくら身体を休めようとしても、整えるモードへの切り替わりは起きにくくなります。

なぜ、忙しい現代女性に「整える時間」が必要なのか

現代を生きる30-50代の女性の方々は、 1日のほとんどを「考える」「処理する」「決める」ことに使っています。仕事、家庭、人間関係、自分のこと——常に何かを判断し続けています。

そんな中で、「安心できる環境で、何もしなくていい時間」は、意識して作らない限り、ほとんど存在しません。

家事や仕事を一通り終えたあとも、頭の中では明日の段取りが動いている。寝る前にスマホを見て、また情報を処理している。湯船に浸かりながらも、頭は休んでいない——多くの方が、こうした日常を送っていらっしゃいます。

身体の側から見ると、これは「整える時間が枯渇している」状態です。脳のオキシトシン系が動く機会が、極端に減っているということでもあります。

「整える時間の枯渇」を知らせる5つのサイン

整える時間の枯渇は、いきなり大きな症状として現れることは多くありません。最初は、こんな小さなサインから始まります。

  • 眠っているのに、朝の疲れが取れない
  • 些細なことで、イライラしてしまう
  • 何をしても、気持ちがどこか満たされない
  • 顎や肩がいつも緊張している
  • 「ぼーっとする時間」がほぼゼロ

これらは、女性ホルモンの変化や、自律神経のバランス、睡眠の質など、さまざまな要素と関わっていて、オキシトシン系だけが原因ではありません。けれど、「整える時間が極端に少ない」ことが、隠れた背景の一つになっている可能性は、十分に考えられます。

慧仁治療院の鍼灸施術中に起きていること

当院に通われている方が、施術中に「眠くなりました」とおっしゃる時、その身体の中では、いくつかのことが同時に起きていると考えられます。

鍼によるやさしい刺激、静かな空間、安心できる施術環境。これらが重なることで、ご本人の脳と神経が「闘うモード」から「整えるモード」へとゆっくり切り替わっていく。その過程で、オキシトシン系も動いている可能性がある、というのが、研究を踏まえた当院の理解です。

「眠くなる」のは、その切り替わりが起きているサインの一つ。それは、ご本人の身体が、本来の整った状態に戻ろうとしている瞬間でもあります。

次回へ

第2部では、現代女性に多く見られる「オキシトシン系が動きにくい状態」のサインと、その背景にある現代社会の構造について、もう少し詳しくお伝えします。

オキシトシンとリラックスに関する「よくあるご質問」

Q. オキシトシンを増やすには、施術を受けないとダメですか?
A. いいえ。湯船にゆっくり浸かる、ペットと穏やかに過ごす、深い呼吸を意識する、自然の中を散歩するなど、日常の中にもオキシトシン系を動かすきっかけはたくさんあります。施術は、ご自身でできるセルフケアに加えて、整える時間を作る一つの選択肢としてご活用いただけます。

Q. 男性にもオキシトシンは関係ありますか?
A. はい。オキシトシンは性別を問わず、すべての人の脳で働いているホルモンです。本シリーズでは、現代社会の中で「整える時間」を特に作りにくい状況にある30-50代女性を主な対象としています。

Q. オキシトシンが増えると、痩せるのですか?
A. オキシトシン系と体重の直接的な関係を保証することはできません。ただ、睡眠の質や自律神経バランスが整うことで、結果として体調や肌の状態の変化を感じる方は多くいらっしゃいます。

当院について

慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。

施術歴17年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。

足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

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