fMRI・超音波が捉えた『鍼が体内で起こす反応』──科学が見えてきた鍼の作用機序|足立区入谷の鍼灸院

「ナショナルジオグラフィック誌が報じた話は分かった」

「でも実際、鍼を刺すと体の中で何が起きているの?」

脳には本当に影響があるの?

プラセボとはどう違うの?

第1部をお読みいただいた方からの、最も多いご質問です。

本記事(第2部)では、鍼が体内で起こしている反応について、現代科学が少しずつ明らかにしてきている内容を、できるだけ分かりやすくお伝えします。

専門用語は最低限にし、慢性痛でお悩みの方が「なるほど、こういう仕組みで体が反応しているのか」と理解の手がかりにしていただける内容を目指します。

※本記事はナショナルジオグラフィック誌(2026年5月6日)の報道内容を参考に、一般的な研究知見を紹介するものです。 https://www.nationalgeographic.com/health/article/acupuncture-evidence-pain-management

※本記事は医療行為を行うものではなく、医療機関での治療と並行する選択肢としての鍼灸についてのご紹介です。


鍼を刺した瞬間、体内で何が起きているのか

鍼を刺すという一見シンプルな行為で、実は体内で複数の段階的な反応が起きている可能性が、近年の研究で見えてきています。

ナショナルジオグラフィック誌の報道によれば、鍼刺激は以下のような流れで体に影響を及ぼす可能性がある、と紹介されています(あくまで一般的な研究知見の紹介であり、個人差があります)。

段階1:局所への刺激と組織の反応 鍼が刺された部位で、ごく小さな組織反応が起きます。

段階2:免疫反応の活性化 この組織反応をきっかけに、免疫系が動き出すと考えられています。

段階3:神経伝達の活性化 免疫の反応と並行して、神経の信号が活発になります。

段階4:脳での痛みの調整 神経の信号が脳に届き、痛みを調整する仕組みが働く可能性があります。

つまり、「鍼を刺す」という単純な行為が、「皮膚→組織→免疫→神経→脳」という長い旅を引き起こしているということです。

これが、これまで「経験的に効くと言われてきた」鍼の作用の、現代科学的な説明の一つの方向性です。


fMRIで見える『脳の反応』

特に注目されているのが、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)による脳の観察です。

fMRIとは、簡単に言えば「脳のどこが活発に働いているか」をリアルタイムで画像化する技術です。

ナショナルジオグラフィック誌は、鍼刺激を受けた時の脳活動の変化が、fMRIで観察され始めていることを報じています。

これが意味することは何でしょうか?

これまで「気のせい」「思い込み」「プラセボ」と言われがちだった鍼の作用が、実際の脳の活動の変化として、目に見える形で確認されつつある、ということです。

もちろん、研究はまだ初期段階であり、すべての作用が解明されたわけではありません。ただ、**「鍼を受けると脳の活動が確かに変わる」**ということが、画像という客観的な形で見えるようになってきた、というのは大きな進展です。


超音波技術で見える『組織の変化』

もう一つ重要な技術が、超音波画像技術です。

これは、鍼が刺された組織で実際に何が起きているかを、リアルタイムで観察できる技術です。

鍼の作用は古来「気の流れを整える」と表現されてきましたが、超音波技術により、実際の組織レベルでの微細な変化が観察され始めています。

筋肉の緊張の変化、血流の変化、組織のミクロな反応──こうした変化が画像で見えるようになってきたことで、鍼灸師が経験的に行ってきた手技の意味が、現代科学の言葉で説明できる段階に入りつつあります。


偽鍼との比較研究が示すこと

長年、鍼の効果に対する最も大きな疑問は

「それって、ただのプラセボ効果じゃないの?」

というものでした。

プラセボ効果とは、「効くと信じることで、実際に体に変化が起きる」現象のこと。これは医学的にも認められている現象ですが、「本物の鍼が効くのは、プラセボなのか、それとも実体のある作用なのか」を区別することは、長らく難しい課題でした。

そこで開発されたのが、偽鍼(プラセボ鍼)を使った比較研究です。

具体的には

本物の鍼グループ:実際に鍼を刺すグループ 偽鍼グループ:鍼の見た目はあるが、皮膚を貫通しない(または別の部位に刺す)グループ

両グループの参加者は「自分が本物か偽物か」が分かりません(または分かりにくい)。これにより、期待や思い込みの影響を最小化して、純粋に鍼の作用を比較できます。

ナショナルジオグラフィック誌は、慢性疼痛を対象としたこうした研究で、本物の鍼の方が偽鍼よりも鎮痛効果が長く続く可能性が示されている、と報じています。

これは、鍼の作用が単なる気のせいではなく、何らかの実体のある生理的作用である可能性を示唆する、重要な知見です。


ただし、研究はまだ進行中である、ということ

ここで、誠実にお伝えしたいことがあります。

ナショナルジオグラフィック誌自身も、以下のように付記しています:

「効果の現れ方には個人差があり、適応範囲や詳しい作用機序については、今後も研究が重ねられていく段階」

つまり、「すべての痛みに対して、すべての方に同じように効く」というわけではないのです。

鍼灸は:

  • 効果には個人差がある
  • 適応する症状と、そうでない症状がある
  • 作用機序のすべてが解明されているわけではない
  • 緊急時の医療・急性疾患には、まず医療機関を優先すべき

ということを、施術者として誠実にお伝えする必要があります。

その上で、慢性的なお悩み・西洋医学では届かなかった領域に対しては、鍼灸が一つの選択肢として価値を持ちうる、というのが、ナショナルジオグラフィック誌の報道の本質的なメッセージだと、当院では受け止めています。


慧仁治療院での施術の考え方

科学的研究の最新動向と、当院での施術現場には、確かな繋がりがあると感じています。

当院では、以下のような視点で施術を組み立てています。

1. 局所の刺激だけでなく、全身の循環を整える 鍼の作用が「局所→免疫→神経→脳」という流れで起きる可能性があるなら、お身体全体のバランスを意識することが大切です。

2. 自律神経の調整を重視 脳での痛みの調整は、自律神経のバランスと深く関わっていると一般的に言われています。当院ではお腹・手足のツボを使った自律神経調整を組み入れています。

3. 分子栄養学の視点を加える 痛みの感じ方は、栄養状態(特に鉄分・ビタミンB群・マグネシウム)とも関わっていると分子栄養学では言われています。当院ではONP分子栄養学の知見をもとに、食生活のアドバイスもお伝えしています。

4. お一人おひとりに合わせた施術 画一的な治療ではなく、その日のお身体の状態に応じて施術内容を調整します。

科学的研究が示す「鍼の可能性」を、お一人おひとりの方の現実のお悩みに最大限活かせるよう、丁寧に向き合わせていただきます。

当院について

慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。

施術歴17年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。

足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

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