「治療院選び」で、何を基準にしていますか?

肩や首のつらさ、朝の食いしばり、なんとなく続く不調。検査をしても大きな異常は見つからず、けれど確かに毎日しんどい。そんな状態で治療院を探すとき、多くの方が同じ壁にぶつかります。

  • 「どこも同じようなことが書いてある」
  • 「行ってみないと分からない」
  • 「また合わなかったらどうしよう」

仕事に家事に、日々やることが積み重なっている中で、合わない場所を引き当てる余裕はありません。だから慎重になる。当然のことだと思います。

今日は、施術の話から少し離れて、私自身の経験をお話しさせてください。治療院選びの基準について、何かのヒントになれば幸いです。

私はスピリチュアルなことを信じていません

誤解のないようにお伝えしておくと、私は目に見えないものの力や、運命といった考え方にほとんど関心がありません。

施術の組み立ては、解剖学・生理学・運動学、そして分子栄養学といった学問的な根拠が土台です。可動域、姿勢、問診で得られた情報、生活習慣、食事内容。確認できることを一つずつ積み上げて、「今、お体に何が起きているのか」を言語化していきます。

思いやりや寄り添う気持ちは、施術者にとって不可欠です。ただ、それだけでは症状や病態の鑑別はできません。優しさは、正確さの代わりにはならない。私はそう考えて、20年以上この仕事を続けてきました。

そんな私が、最近ひとつだけ、少し信じるようになったことがあります。「人の縁」です。

15年前、ある患者様がおっしゃったこと

まだ私が勤務していた頃、ご夫婦で通われていた患者様がいらっしゃいました。
施術中の何気ない会話の中で、奥様がこうおっしゃったことがあります。

「主人と出会えたのは、縁があったからなんです。出会うときは、必ず出会えるものなんですよ」

当時の私は、内心で「そういうこともあるのかな」と思う程度でした。むしろ懐疑的だったと思います。偶然を後から意味づけしているだけではないか、と。
その言葉が、なぜか耳に残ったまま、10年以上が過ぎました。

1年前、まったくの偶然による再会

独立して自分の院を構え、患者様と一対一で向き合う日々が続いていた、およそ1年前のことです。
新患として、その奥様がご来院されました。

私が声をかけたわけでも、連絡先を交換していたわけでもありません。ご本人はいくつもの治療院を調べ、口コミを読み、「ここなら任せられそうだ」と判断して予約を取ってくださった。それだけです。私が以前の職場を離れてから、一度も接点はありませんでした。

施術を終えてから、当時のことをお尋ねしてみました。奥様は、私のことを覚えていてくださいました。
その半年後には、ご主人もお越しになりました。今はお二人とも、定期的なメンテナンスとして通ってくださっています。

あの日の言葉が、15年越しに戻ってきたような感覚でした。

「すべての人に選ばれようとしない」ということ

先日、三重と愛知の先生のサロンを見学させていただく機会がありました。そこで交わされている会話や、施術者と患者様との距離感を見ていて、あらためて感じたことがあります。

人と人とのあいだには、どうやら惹かれ合うものがある。そして、離れていく方もいる。

大事なのは後者です。離れていく方が悪いわけではありません。合わなかった、タイミングではなかった、優先順位が変わった。それだけのことで、本来そうなるものなのだろうと思うようになりました。

すべての人に選ばれようとすると、施術も、伝えることも、どこかぼやけていきます。それは結局、いま目の前にいる方への誠実さを削ることになるのです。

「続かない」には、3つの層があります

ここからは、私の専門領域の話に戻ります。
治療院に通っても続かない、という声はよく聞きます。ご自身の意思の弱さだと感じている方もいますが、私は「構造の問題」だと考えています。大きく3つの層があります。

続かない理由の層状態と当院の考え方
【表層】
症状が軽くなると、足が遠のく
つらさが和らぐと通う理由がなくなります。これは自然な反応です。ただ、「症状が軽くなった状態」と「お体の状態が安定した状態」は必ずしも一致しません。
【中層】
ゴールが共有されていない
「どこまで良くなったら、どうなるのか」が共有されていないと、通うこと自体が目的化します。目的地が見えない移動は、誰でも疲れます。
【深層】
お体の「基準」が変わっていない
睡眠、食事、姿勢、栄養状態。日常の土台が以前のままなら、施術で変化しても元の位置に戻ろうとします。ここに手をつけないと、同じ場所を回り続けます。

当院が「体の基準の再設定」という言葉を使っているのは、この深層に届かせたいからです。

今日からできること

大きなことは必要ありません。土台を測るための、小さな習慣を2つだけご紹介します。

  • 1. 起床時間を固定して、15分だけ外の光を浴びる:就寝時間ではなく、起床時間を揃えるのがポイントです。休日も1時間以内のズレに収めると、体内リズム(自律神経)の手がかりになります。
  • 2. 1日の終わりに、体の状態を10段階でメモする:「なんとなくしんどい」を数字にすると、変化が見えるようになります。数字が動いた日に何をしていたか。それが、ご自身の体を理解する最初のデータになります。

私が数値にこだわるのは、記録があると、思い込みではなく事実で判断できるからです。

当院で確認していること

初回では、次のような点を丁寧に確認しています。

  • お困りの症状が、いつ・どんな場面で強くなるのか
  • 睡眠、食事、仕事姿勢を含めた生活の全体像
  • 過去の施術歴と、その時の反応
  • 分子栄養学の視点から見た、栄養状態の背景
  • どこを目指すのか、というゴールの共有

そのうえで、「今のお体に何が起きていて、どういう順番で組み立てていくか」をご説明します。ご納得いただけない場合は、無理におすすめしません。

最後に

根拠を大切にする姿勢は、これからも変わりません。数値で確認できることを積み上げ、鑑別を怠らない。それが私の仕事です。

ただ、目の前の一人と誠実に向き合い続けることが、思いがけない形で返ってくることがある。15年越しの再会は、そう思わせてくれる経験でした。

もし今、どこに相談すればいいか分からずにいるなら。ご縁がありましたら、一度お話を聞かせてください。

当院について

慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。

施術歴20年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。

足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

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