背中の真ん中や肩甲骨の間の痛みは、背中そのものではなく、あごの力みから首を経由して起きていることがあります。背中だけをほぐしても戻りやすいのは、起点が別の場所に残っているからです。
パソコンに向かって、しばらくした頃。
子どもを抱き上げた、その瞬間。
肩甲骨の間、背中の真ん中が、ずきっと痛む。
少し前までは腰のほうが気になっていたのに、最近は背中に移ってきた気がする。首を後ろに倒すと、背中のほうまで引っ張られる感じもある。
「場所が変わったのは、悪くなっているからだろうか」
そう不安になって、ご相談にいらっしゃる方がいます。
ほぐしても戻る。この繰り返しには理由があります
ストレッチで背中を伸ばす。マッサージで肩甲骨の周りをほぐしてもらう。
その日は楽になります。けれど、翌日か翌々日には、同じ場所が張ってくる。
背中だけをケアしても戻ってしまうのは、身体の中で次のような連鎖が起きているからです。
Q. 背中の痛みと「あごの力み」はどう関係するのですか?
当院では、次のような4つのステップで起きていることが多いと考えています。
| ステップ | 身体の中で起きている変化 |
|---|---|
| 1. あごに力が入る | 集中しているとき、気を張っているとき、無意識に奥歯に力が入ります。本人はほとんど気づいていません。 |
| 2. 首の前側がこわばる | 噛む力が続くと、首の前にある筋肉(胸鎖乳突筋など)が緊張して縮みます。すると頭が少し前に出て、肩が内側に巻きやすくなります。 |
| 3. 背骨の間が動かなくなる | 頭が前に出た姿勢が続くと、首の自然なカーブが減少。首の付け根から背中にかけて背骨の動きが減り、筋肉が骨の間に入り込むように詰まって固まります。 |
| 4. 背中に痛みとして出る | 動きの少ない部分に負担が集まり、背中の真ん中や肩甲骨の間に痛みや張りとして表れます。人によっては、そこから腰へ広がることもあります。 |
背中をほぐしても戻るのは、1(あご)と2(首の前側)の緊張が残ったままだからです。
Q. 痛む場所が腰から背中に移ったのは、悪くなったのですか?
一概にはいえません。
体の負担は、使い方によって出る場所が変わります。腰の負担が軽くなってきたことで、それまで隠れていた背中の張りに気づくようになった、というケースもあります。
一方で、抱っこやデスクワークの負担が増えて、背中に出やすくなっている場合もあります。どちらなのかは、首や背中の動きを実際に確認してみないと分かりません。
Q. 首を後ろに倒すと、背中まで引っ張られるのはなぜですか?
首の付け根から背中にかけて動きが減っていると、首を後ろに倒したときにその部分がうまく曲がりません。
動かない部分を無理に動かそうとするため、背中側まで引っ張られるような感覚が出ます。
首を戻すときに痛む、傾けたときに片側だけ突っ張る、という方もいます。どの動きでどこに出るか、それが詰まっている場所を知る重要な手がかりになります。
Q. 後頭部の張りや「抱っこ」も関係していますか?
- 後頭部の張り・むくみ感:首の奥で筋肉が固まると、その上にある後頭部にも張りやむくんだ感覚が出やすくなります。頭をよく使う時期や気を張る場面が続いた後に強く出る方が多いです。
- 子どもの抱っこ:体を前で支える姿勢は、肩が内側に入り、首の前側も縮みやすくなります。さらに抱っこの瞬間に奥歯をぐっと噛む方も少なくありません。避けられない負担だからこそ、あご側の力みを減らしておくことに意味があります。
背中をほぐすこと自体が無意味なわけではありません。その場の張りが緩むことで楽に過ごせる時間ができます。
ただ、戻りやすさを減らしたいのであれば、背中と同時にあごと首の前側の緊張(入口)も一緒に整える必要があります。
今日からできること(セルフケア)
- 1. 抱っこやパソコンの前に「奥歯チェック」:抱き上げる前、パソコンを開く前に奥歯が当たっていないか確認してください。当たっていたら息を細く吐いて、歯を軽く離します。動作の前を合図にすると習慣にしやすくなります。
- 2. 湯船で首の付け根まで温める:シャワーで済ませる日が多い方は、週に1〜2日、湯船の日を増やしてみてください。首の付け根から背中が温まると、固まった部分が緩むきっかけになります。
当院で確認すること
当院では、背中だけにいきなり強い刺激を入れることはしません。
- 首を下・上・左右・傾ける動きで、どの方向で背中が痛むか
- 背中のどの高さに、張りや詰まりがあるか
- あご周り、首の前側、後頭部の硬さ
- お仕事や育児での姿勢、1日の負担のかかり方
起点になっている場所から順に確認し、動きの変化を施術の途中でも確かめながら、鍼灸と整体を組み合わせて背中に負担が集まりにくい状態を目指します。
※医療機関への受診をおすすめするケース
背中の痛みには、内臓の不調や別の疾患が関わっている場合もあります。以下の症状がある場合は、まず医療機関を受診してください。
- 安静にしていても痛む、夜間に痛みが強くなる
- 胸の痛み、息苦しさ、発熱を伴う
- 腕や手にしびれがある
よくあるご質問(FAQ)
Q. 背中の痛みで、あごにも施術するのですか?
A. 状態によります。確認の結果、あごや首の緊張が関わっていると考えられる場合は、その部分も含めて施術します。
Q. 子どもを連れて行けますか?
A. ご事情に合わせてご相談ください。まずは公式LINEからお問い合わせください。
Q. どのくらいのペースで通えばよいですか?
A. 最初は間隔を詰めて土台を整え、その後は状態に合わせて間隔を空けていく方が多いです。ご都合を伺いながら一緒に考えます。
当院について
慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。
施術歴20年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。
足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

