戻したとき、線が残る。以前はこんなにはっきり出ていなかったはずです。
写真を撮られるのが、少し嫌になりました。角度を気にするようになりました。ファンデーションを重ねると、かえって溝が目立ちます。そして、こう結論づけます。
「もう年だから」
その前に、ひとつだけ確認させてください。
いま、体のどこかに痛みや重さを抱えていませんか。
腰でも、肩でも、膝でも構いません。「病院に行くほどではないけれど、ずっとある」という程度のもの。それを抱えたまま、毎日仕事に行っていませんか。
我慢して動くとき、人は「噛んで」います
噛むという動作は、力を出すための動作です。
重いものを持ち上げる瞬間。立ち上がる瞬間。踏ん張る瞬間。人は無意識に奥歯を合わせます。これは体の仕組みとして自然なことで、力を出すために体が用意している手順です。
問題は、痛みを抱えている人が、一日に何度この手順を使っているかです。
- 腰が痛い方は、椅子から立ち上がるたびに踏ん張ります。一日に何十回です。
- 肩が重い方は、腕を上げるたびに、一瞬だけ体を固めます。
- 膝に不安がある方は、階段の一段ごとに構えます。
そして、それだけではありません。「今日は行きたくないけれど、行かなければ」と自分を動かす瞬間にも、同じことが起きています。
痛みがあるのに休めない。だから気持ちで押し切る。そのとき、体は力を入れる準備をします。
Q. それが、なぜ顔(ほうれい線やたるみ)に出るのですか?
あごを動かす筋肉は、体の中でもっとも力の強い筋肉のひとつです。そして、その筋肉は顔の側面にあります。こめかみから頬、あごのラインにかけて広がっています。
この筋肉が繰り返し働き続けると、使われている側が発達し、硬くなります。筋肉は使えば太くなります。顔も例外ではありません。
同時に、緊張が続けばその周辺の巡りは滞ります。あごから首にかけては、もともと停滞しやすい構造をしている場所です。
上が固まり、巡りが落ちる。すると、支える力が弱くなった部分が下がります。
ほうれい線は、頬の組織が下がったときにできる線です。ですから、この構造の結果として現れることがあります。エラの張りや、あごのラインの角ばりも、同じところから出ていることがあります。
Q. でも、痛みは顔とは関係ない場所(腰や肩)にあります
体は、部位ごとに独立していません。
腰で踏ん張るとき、力を入れているのは腰だけではありません。姿勢を保つために、背中も、肩も、首も同時に働いています。そして最後に、あごが締まります。「手と目だけで仕事をしている」と感じていても、実際には全身が連動しています。
だから、腰の痛みを抱えている方が、顔の変化に悩んでいるという状況は、まったく不思議ではありません。当院で腰のご相談にいらした方の口の中を見せていただくと、頬の内側に歯の跡が残っていることがあります。ご本人には自覚がありません。
Q. 無意識の食いしばりを、自分で確認する方法はありますか?
一日のうち、次の四つの瞬間に、意識を向けてみてください。
- 1. 椅子から立ち上がる瞬間
- 2. 階段を上りきる瞬間
- 3. 画面に集中している最中
- 4. 「やらなければ」と自分を動かした直後
そのとき、上下の歯が触れていませんか。
本来、口を閉じているとき、上下の歯はわずかに離れているのが自然な状態とされています。触れていること自体が、力が入っているサインです。
そして、確認したときにもう一度思い出してみてください。その瞬間、体のどこかが痛かったのではありませんか。
Q. 顔のケアだけでは足りないのですか?
外側からのお手入れが不要という意味ではありません。ただ、力が入り続ける理由が残っている限り、同じところに戻ります。
顔をほぐしても、翌日また同じだけ踏ん張れば、同じだけ固まります。マッサージやトレーニングが三日しかもたないという経験があるなら、原因は顔の外にあるかもしれません。
順番があります。まず、痛みや重さそのものを軽くする。踏ん張る回数を減らす。そのうえで、固まったところをゆるめ、下がったところを引き上げる。逆にすると、遠回りになります。
当院で美容の施術に体の施術を組み合わせているのは、この順番があるためです。「顔だけを見ない」という方針は、こだわりではなく、構造上そうなっているというだけの話です。
「もう年だから」で終わらせないために
体は、続いている状態を「標準」として覚えていきます。
我慢して力を入れる日々、緊張したままのあご、それに合わせて動かなくなった首。これが何年も続けば、体はそれを異常ではなく「普通」として扱うようになります。
そして、「もう年だから」と結論づけた瞬間に、確認する機会がなくなります。年齢は変えられません。だから、そこに原因を置くと、そこで止まります。
年齢は確かに影響します。ただ、同じ年齢でも状態には差があり、その差を作っているのは日々の中身です。鏡の前で気づいた、ということは、すでにご自身で分かるところまで来ているということです。逆に言えば、まだ分かる段階です。
当院が確認するポイント
| 確認ポイント | 見る理由・アプローチ |
|---|---|
| 1. 痛みや重さの元になっている場所 | 腰、肩、股関節まわり。顔の踏ん張る回数を減らすには、まずここです。 |
| 2. あごの使い方 | どちら側で強く噛んでいるかを確認します。体の左右差と一致していることがよくあります。 |
| 3. 顔の状態 | 固まっている部分と、支える力が落ちている部分を分けて見ます。方向が逆なので、同じ対処では合いません。 |
この三つは影響し合っているため、どれか一つだけでは戻ってしまいます。当院では全身のつながりから整えます。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 強い痛みやしびれがある場合はどうすればよいですか?
A. まず医療機関を受診してください。当院は医療機関ではなく、診断はできません。
Q. 整形外科や歯科に通いながらでも受けられますか?
A. はい。治療を続けながらご相談ください。当院から治療内容の変更をおすすめすることはありません。
Q. 鍼は痛いですか?
A. 「ほとんど分からない」「少し響く感じ」と表現される方が多いです。感じ方には個人差がありますので、施術中に確認しながら調整します。
Q. 美容の施術だけを受けることはできますか?
A. できます。ただし体に痛みや重さを抱えている場合は、合わせて見ていくほうが状態を保ちやすくなります。ご相談のうえで決めていただいています。
当院について
慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。
施術歴20年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。
足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

