「ゴールデンウィーク明けの不調は、気温差が原因と聞いて納得した」
「でも、なぜ気温差で体が痛くなるの?」
「気圧の変化って、本当に体に影響あるの?」
「自分の体の中で、何が起きているの?」
第1部をお読みいただいた方からの、最も多いご質問です。
本記事(第2部)では、気温差・気圧変動が私たちの体に起こしている『見えない圧力』について、できるだけ分かりやすくお伝えします。
専門用語は最低限にし、「なるほど、だから私の体はこうなるのか」と納得していただける内容を目指します。
※本記事は医療行為を行うものではなく、医療機関での治療と並行する選択肢としての鍼灸と養生についてのご紹介です。
体は『液体と気体でできた風船』のようなもの
まず、お身体の基本構造を理解するための例え話から始めます。
人間の体は、液体(血液・リンパ・体液)と気体(呼吸・組織内の空気)で満たされた風船のような構造をしています。
外から見れば固いように見えますが、内部は常に圧力のバランスを保ちながら循環している繊細な構造です。
そして、この内側の圧力は、外の気圧と気温に大きく影響を受けます(個人差があります)。
気温が下がると、体の中で何が起きるか
気温が急に下がると、お身体の中で以下のような連鎖反応が起きます。
1. 血管が収縮する 寒さに対する反応として、表面の血管が縮まり、体の熱を逃がさないようにします。
2. 血流が悪くなる 血管が縮まることで、特に手足の末端の血流が悪化します。
3. 筋肉が緊張する 血流が悪い箇所の筋肉は、酸素や栄養が届きにくくなり、ガチガチに緊張します。
4. 神経が過敏になる 緊張した筋肉の中を通る神経は、外からの刺激に過敏に反応し、痛みを感じやすくなります。
5. 自律神経が乱れる 全体として交感神経(アクセル)が優位になり、リラックスできない状態が続きます。
これが、寒い日に肩こり・腰痛・関節痛が悪化する仕組みです(個人差があります)。
気温が上がると、体の中で何が起きるか
逆に気温が上がると、お身体は別の反応をします。
1. 血管が拡張する 熱を逃がすために、表面の血管が広がります。
2. 発汗が増える 体温を下げるために汗をかきます。これにより、水分とミネラルが失われます。
3. 浸透圧が変動する 水分・ミネラルが失われると、体液の濃度が変わり、浸透圧が変動します。
4. むくみが出やすくなる 浸透圧のバランスが崩れることで、組織に水分が溜まりやすくなります。
5. 疲労感が増す 体温調整に多くのエネルギーを使うため、全体として疲労感が増します。
『気温差が激しい』ということの本当の意味
ここが最も重要なポイントです。
気温が一定であれば、お身体はその気温に慣れていくことができます。
しかし、気温が短期間で激しく変動すると、お身体は:
- 血管を縮める → 広げる → また縮める
- 筋肉を緊張させる → 緩める → また緊張させる
- 浸透圧を上げる → 下げる → また上げる
という激しい変化を繰り返し続けることになります。
これはお身体にとって、激しい運動を毎日繰り返しているのと近い負荷がかかっている状態と一般的に言われています(個人差があります)。
しかも、ご自身の意思とは無関係に、お身体が勝手にこの変化に対応しようとしています。
だから、特に何もしていないのに疲れる・痛みが出るのです。
気圧の変動という『見えない圧力』
気温だけでなく、気圧の変動もお身体に影響します。
ニュースでも「天気痛」「気圧痛」という言葉を聞かれたことがあるかもしれません。これは決して気のせいではなく、医学的にも認められつつある現象です。
気圧が下がる時(低気圧の接近時):
- 体内の浸透圧との差が大きくなる
- 内臓・関節・血管の内側の圧力が相対的に上昇
- 偏頭痛・関節痛・古傷の痛みが出やすい
気圧が上がる時(高気圧の影響下):
- 体内が圧縮される感覚
- 自律神経が緊張しやすい
そして、気温と気圧は連動して変動します。
5月のこの時期は、温帯低気圧・移動性高気圧が次々と通過するため、気圧の変動も激しくなります。
つまり:
気温差 + 気圧差 + GWの生活リズム乱れ + 新年度ストレス
この4つの要因が重なることで、体調を崩される方が一斉に増えるのです。
過去に痛めた場所が再発する仕組み
「数年前にギックリ腰をやった場所が、また痛くなった」 「肩を昔痛めた箇所が、何もしていないのに疼く」
こうしたご相談もとても多いです。
これは:
1. 過去に痛めた場所は、組織が完全に元通りではない 完全に修復されたように見えても、ミクロのレベルで「弱い部分」が残っています。
2. 気温差・気圧差のストレスは、弱い部分に集中する ペットボトルを繰り返し曲げ伸ばしすると、最も弱い部分から劣化していくのと同じです。
3. ホメオスタシス(体の元に戻ろうとする力)が、古傷の状態に引き戻す 別の記事でもお伝えした通り、お身体は「以前の状態」を記憶しています。負荷がかかると、悪い状態にも戻ろうとします。
だから、5月のような気温変動の激しい時期に、過去の症状が再発することが多いのです。
自律神経が『勝手にバタついている』状態
気温・気圧の激しい変動の中で、自律神経は休む暇なく働き続けています。
具体的には:
交感神経(アクセル)が優位になる時間:
- 寒い時の体温保持
- 気圧低下時の体内圧力調整
- ストレス対応
副交感神経(ブレーキ)が必要な時間:
- 暑い時のリラックス
- 睡眠
- 消化吸収
これらが短期間で何度も切り替わると、自律神経のバランスが大きく乱れます。
結果として:
- 寝つきが悪い
- 朝起きるのが辛い
- 食欲がない、または異常に食べたくなる
- 気分が落ち込みやすい
- イライラしやすい
- 集中力が続かない
といったメンタル面のお悩みも同時に出やすくなります。
「最近、なんとなく気持ちが沈む」という方も、気温差の影響を受けている可能性があります。
食生活の乱れが、不調を加速させる
ゴールデンウィーク中・明けは、食生活も乱れやすい時期です。
- お酒の付き合い増加
- 暴食・ジャンクフード
- 冷たいものの摂取
- 食事時間の不規則化
これらは、すでに気温差で疲弊しているお身体に、さらなる負荷をかけます。
特に注意したいのは:
1. 鉄分・タンパク質・ビタミンB群の消費が増えている時期 気温調整・自律神経対応で、お身体はこれらの栄養素を大量に消費しています。
2. 水分・ミネラル(マグネシウム)の流出 発汗・気圧変動でミネラルが失われます。
3. 油っぽい食事・冷たいもの 消化機能に負担をかけ、内臓疲労を加速させます。
つまり、気温差で疲れている時期こそ、栄養面のケアが最も大切なのです(個人差があります)。
『私だけじゃない』という安心感を
最後にお伝えしたいことがあります。
第1部・第2部を通して、5月の不調は、決してご自身だけのものではないということを、改めて感じていただけたら嬉しいです。
- 同じ時期に
- 同じような症状が
- 多くの方に
- 一斉に出ている
これは、現代社会の構造と気候変動が組み合わさって生まれている、避けられない現象でもあります。
ご自分を責めるのではなく、「お身体がよく頑張ってくれているサイン」として受け取っていただけたらと思います。
そして、お身体に向き合う一歩を踏み出すきっかけにしていただけたら、当院としても嬉しいです。
当院について
慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。
施術歴17年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。
足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

