3回目のご来院日。

A様は、待合スペースに入ってこられたとき、いつもと少し違う雰囲気でした。指数で言えば、辛さは戻っている時期もあったとのこと。それでも、表情のどこかに、これまでにはなかった落ち着きがありました。

「やっぱり、噛んじゃってる気はします。でも…」

A様は、少し間を置いて、こうおっしゃいました。

「実は、今日来る前に、お伝えいただいたことを、少しやってみたんです」

食いしばり改善のサイン:「施術を受ける」から「自分から動く」への変化

初回・2回目では、A様はまだ「施術を受ける人」というご自身の位置にいらっしゃいました。それが3回目では、ご自身から食いしばりに対して何かを試してみる、という主体性が芽生えていらっしゃったのです。

これは、私たちが施術の現場で、何より大切に見ているサインのひとつです。

体の変化は、行動の変化に、必ず少し遅れてやってきます。「ご本人の中で、何かが動き始めた」その瞬間が、本当の意味での体質改善のはじまりです。

そして、もうひとつ、明らかな変化がありました。

A様のお顔の輪郭が、変わってきていたのです。

ご本人もおっしゃっていました。「最初に比べたら、見た目は変わってきてますね」と。エラのあたりがすっきりして、左右差もやわらいでいる印象。フェイスラインが、少し軽やかになっていらっしゃいました。

(※あくまでご本人の感覚と、私たちの観察によるものです。変化の現れ方には個人差があります。)

食いしばりの根本にある「思考のクセ」と筋肉の緊張

3回目では、A様とじっくりお話しできたテーマがありました。「思考のクセを、どう抜いていくか」というお話です。

A様は、ずっと考え事をしている方でした。仕事のこと、職場の人のこと、自分のタスクのこと——頭が止まらない時間が、24時間のうちで、本当に長かったのです。

「考えること自体は、悪いことではないんですよ」

私はA様にお伝えしました。むしろ、頭の回転が速く、人の気持ちに敏感で、コミュニケーションを大切にされる方ほど、思考が止まりにくくなる傾向があります。それは、A様の魅力の一部でもあります。

ただ、その思考のエネルギーが「24時間オン」のままだと、お体のアクセルもずっと踏まれた状態になり、それが咬筋(こうきん)という顎の筋肉に、緊張として現れやすくなります。

ここを、施術と日常の両方からゆるめていくことが、食いしばりを慢性化させないための、ひとつの鍵になります。

「何も考えなくていい時間」が食いしばりを防ぐ鍵になる

「A様にとって、いちばんリラックスできる時間って、いつですか?」

私が伺うと、A様は少し考えて、こうお答えになりました。

「筋トレ中、ですね。あと、実家にいる時」

筋トレ中、人の脳は、ある種の「考えなくていい状態」に入りやすいことが知られています。これは、運動神経が活性化することで、リラックスに関わる神経の働きもサポートされやすくなる現象で、「運動脳」とも呼ばれます。

つまり、A様は、ご自身ですでに「考えなくて済む時間」を、生活の中に持っていらっしゃったのです。

あとは、その時間をどう少しずつ広げていくか、そして、考えなくて済む状態を「特別な瞬間」から「日常」へと、ゆっくり連れて来るか。それが、これからの3ヶ月の、もうひとつのテーマでした。

鍼灸施術によるお顔の変化と、患者様の小さな喜び

3回目では、A様の鍼への慣れも進んできたため、いくつか新しいアプローチを加えさせていただきました。具体的な内容は、お一人おひとりのお体の状態によって変わるため、ここでは詳しくは書きませんが、A様が安心して受けてくださる範囲内で、ゆっくりと進めました。

施術後、A様は鏡を見て、少しだけ目を見開かれました。

「顔、シュッとしてる」

そして、ご自身でフェイスラインを軽くなでて、続けてこうおっしゃいました。

「目が、楽です」

ご本人が、ご自身のお体の変化を、ご自身の言葉で表現してくださる瞬間。それは、施術者として何より嬉しい時間です。

3ヶ月後・半年後を見据えた、体質改善の治療ペース

A様には、ここから先のペース感を、改めてお伝えしました。

  • 最初の1ヶ月:土台作りのために少し回数を重ねる
  • 2ヶ月目:お体の様子を見ながら来院間隔をゆっくり広げる
  • 3ヶ月目以降:月メンテナンスで、ご自身のお体と対話しながらのペースへ

(※ペースは、お一人おひとりのお体の状態によって変わります。)

「自分で、どうすればいいのか、わからない」——初回でA様がおっしゃった、その出口の見えなさ。

3回目を終えた今、A様は、ご自身のお体に主導権を取り戻し始めていらっしゃるように、私には見えました。「噛みしめなくていい自分」を、お体が少しずつ思い出し始めている。その物語は、まだ続いています。

食いしばりでお悩みの方へ。根本改善を目指す当院の方針

食いしばりは、咬筋のコリ、自律神経のバランス、お体の内側、そして思考のクセや感情の積み重ね——いくつもの層が、絡み合って起こっている状態です。

だからこそ、その層を、ひとつずつ、ご一緒に見立て直していくこと。施術だけで完結させず、A様のように「ご自身で動き始める」きっかけになる場所であること。それが、私たちが目指している鍼灸院のかたちです。

「マウスピースをしているのに食いしばりが抜けない」

「整骨院や対処はしてきたけれど、何か根本的なものが残っている気がする」

「自分で、どうすればいいのか、わからない」

そうお感じの方は、まず一度、当院へお話をお聞かせいただければと思います。

当院について

慧仁治療院は、東京都足立区入谷にある鍼灸・整体院です。

施術歴17年、延べ10万1千人以上のご相談実績をもとに、認定美容鍼灸師上級マスター・YNSA正規許可施術者・ONP分子栄養学認定資格を保有する男性施術者が、お一人おひとりに丁寧にご対応させていただいております。

足立区入谷・西新井・大師前・北千住・竹ノ塚・舎人・舎人公園・江北・日暮里・草加エリアの30代・40代・50代の女性を中心に、美容鍼・小顔ケア・肩こり・頭痛・食いしばり・自律神経のお悩み・睡眠のご相談を承っております。

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